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高齢者に対する心理的・身体的療法について知っておくべき6つのこと
6 Tips: Psychological and Physical Practices for Older Adults

本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。

最新版(英語版オリジナルページ)はこちら
英語版最終アクセス確認日:2025年7月

リラクゼーション法や、ヨガ太極拳気功といった瞑想的なエクササイズを含む心理・身体的療法は、米国の高齢者の間で広く利用されています。これは、フィットネスやリラックスのためだけでなく、健康上のメリットがあると認識されているためです。研究によると、これらのアプローチは、高齢者によく見られるいくつかの健康状態に役立つかもしれません。

  1. 有酸素運動、筋力トレーニング、減量(体重超過の場合)、太極拳、その他の非薬物療法は、変形性関節症の症状に役立つ可能性があり、米国リウマチ学会(American College of Rheumatology)の診療ガイドラインでも推奨されています。
  2. いくつかの心理・身体的療法は、睡眠障害に役立つかもしれません。不眠症に対して最も強力なエビデンス(科学的根拠)があるのは、認知行動療法です。また、リラクゼーション法が有用であることを示すいくつかのエビデンスがあり、ヨガにも有益な効果を示す限定的なエビデンスもあります。
  3. ヨガ、太極拳、瞑想をベースにしたプログラムなど、いくつかの心理的・身体的アプローチが、更年期によく見られる症状の軽減に役立つかもしれないことが、研究で示唆されています。
  4. 太極拳や気功は、高齢者の転倒リスク(危険)を減らすかもしれません。また、太極拳は、通常の加齢によるもの、あるいはパーキンソン病や脳卒中を含む神経変性疾患を持つ人々の両方において、平衡感覚と安定性を向上させるかもしれないとするエビデンスもあります。
  5. 太極拳、気功、ヨガなどの心理的・身体的運動プログラムは、認知機能症のない高齢者において、認知機能をわずかに高めるかもしれません。
  6. 自分の健康を守るために、自分が行っている補完療法について今かかっている医療機関※に相談しましょう。そうすることで、十分な情報を得た上で意思決定をすることができます。

(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)

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更新日:2025年10月31日

監訳:時信亜希子(京都大学)、大野茜(国立国府台医療センター)、大野智(島根大学)
翻訳公開日:2021年3月12日

ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください

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