コミュニケーション
物質使用障害に対する心理的・身体的アプローチについて知っておくべき6つのこと
6 Things To Know About Psychological and Physical Approaches for Substance Use Disorders
本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。
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英語版最終アクセス確認日:2025年7月
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マインドフルネスに基づいた介入などの心理的・身体的補完療法は、物質乱用や依存症の治療と併用する場合、ある程度の成果が得られています。他の種類の治療も含めた包括的な治療計画の一部となることもあります。
物質使用障害の治療に、心理的・身体的アプローチを検討している場合、知っておくべき6つのことがあります。
- マインドフルネスに基づく介入。マインドフルネスに基づく介入は、アルコール、タバコ、オピオイドなどの物質の使用を減らすのに役立つかもしれません。マインドフルネス指向の回復強化(Mindfulness-Oriented Recovery Enhancement:MORE)プログラムを標準的なメサドン治療に追加することで、オピオイド使用障害と慢性疼痛を持つ人々に治療的なベネフィット(有益性)をもたらすことが示されています。
- 鍼治療。物質使用障害に対して鍼治療を用いることを支持する十分な一貫したデータはありません。しかし、鍼治療が禁断症状や渇望、不安症状の軽減に役立つかもしれないことを示唆する研究もあります。
- 催眠療法。催眠療法が物質使用障害の治療に役立つことかもしれないことを示唆するエビデンス(科学的根拠)もありますが、決定的なデータではありません。
- 音楽を用いた介入。物質使用障害の治療を受けている人々に対して、標準的なケアに加えて音楽療法を用いることで、渇望の軽減や、治療への意欲向上につながるかもしれません。
- ヨガ。物質使用障害に対するヨガの使用に関する研究の予備的な結果は肯定的ですが、ヨガが有用であるかを厳密に判断するためには、より大規模で質の高い研究が必要です。
- 自分の健康を守るために、自分が行っている補完療法について今かかっている医療機関※に相談しましょう。そうすることで、十分な情報を得た上で意思決定をすることができます。
(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)
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更新日:2025年10月31日
監訳:時信亜希子(京都大学)、大野茜(国立国府台医療センター)、大野智(島根大学)
翻訳公開日:2021年3月12日
ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください
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