コミュニケーション
睡眠障害に対する心身療法について知っておくべき6つのこと
6 Things To Know About Mind and Body Practices for Sleep Disorders
本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。
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英語版最終アクセス確認日:2025年7月
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寝つきが悪い、眠りが浅いと感じていますか?多くの人がそう感じています。推定5000万~7000万人のアメリカ人が何らかの睡眠障害を抱えています。幸いなことに、心理療法や行動療法(心身療法)など、役に立つ治療法があります。
ここでは、睡眠問題の心身療法について知っておくべき6つのことを紹介しています。
- 専門家は、慢性的な不眠症状のある成人に対して、さまざまな要素の「不眠症に対する認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia:CBT-I)」の使用を強く推奨しています。米国睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine:睡眠医学専門医の専門組織)は、CBT-Iの使用を強く推奨しています。
- リラクゼーション法単体では、不眠症に役立つかもしれないという質の低いエビデンス(科学的根拠)が少量あるものの、CBT-Iを支持するエビデンスほど強力ではありません。リラクゼーション法は、個人の好み、医療提供者の資格、治療の利用可能性に応じて、特定の状況で推奨されるかもしれません。誘導イメージ療法や漸進的筋弛緩法などのリラクゼーション法は、安全で使いやすい方法です。
- ヨガは睡眠の質に役立つ可能性があるものの、必ずしも不眠症に役立つとは限らないという研究があります。リウマチ性疾患のある人、睡眠に問題のある女性、高齢者を対象とした研究では、ヨガが睡眠の質に有益な効果をもたらすことが示されました。
- 太極拳は睡眠の質を改善するのに役立つかもしれないものの、必ずしも不眠症に役立つとは限りません。安全であると考えられる太極拳は、高齢者の睡眠の質を向上させると示唆する研究結果があります。
- 不眠症や睡眠の質に対するマインドフルネス瞑想についてのエビデンスは、限られています。マインドフルネス・ストレス低減法は、不眠症患者の睡眠の質改善には有用ではないかもしれないと示唆する研究もあります。
- 睡眠に問題があるかもしれないと感じた場合は、今かかっている医療機関※に相談しましょう。米国国立心肺血液研究所(National Heart, Lung, and Blood Institute)には、受診前に役立つ情報[英語サイト]があります。
(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)
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更新日:2025年10月31日
監訳:時信亜希子(京都大学)、大野茜(国立国府台医療センター)、大野智(島根大学)
翻訳公開日:2021年3月12日
ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください
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