コミュニケーション
薬とハーブの相互作用について知っておくべき6つのこと
6 Tips: How Herbs Can Interact With Medicines
本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。
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英語版最終アクセス確認日:2025年7月
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多くの人は、ハーブ系サプリメント(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)と、処方薬あるいは市販薬の両方を摂取・服用しています。しかし、これらの薬やサプリメントが有害な相互作用を起こす可能性があることを知っていましたか? サプリメントの中には、医薬品の効果を減弱させるものもあれば、望まない副作用を含めて効果を増強させるものもあります。残念ながら、現時点では、多くの薬とサプリメントについて、相互作用の可能性に関する情報はほとんどなく、さらに多くの研究が必要です。しかし、ここでは、特定の薬との相互作用の可能性が高いハーブについて知っておくべき6つのことを紹介しています。
- セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)は、多くの種類の薬と相互作用します。ほとんどの場合、セントジョーンズワートは薬を不活性な物質に変えるプロセスを速め、体内の薬物血中濃度を低下させます。セントジョーンズワートは、特定の種類の抗うつ薬など、一部の薬と別の機序で相互作用し、セロトニンに関連する重篤な副作用のリスクを高める可能性があります。
- 朝鮮ニンジンが、高血圧に使われるカルシウム(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)拮抗薬やその他の薬、高コレステロールに使われるスタチン系薬剤、そして一部の抗うつ薬といった特定の医薬品と相互作用を起こすかどうかについては、まだ不確かな点があります。
- 緑茶を濃縮したサプリメントは、コレステロールを下げる薬のアトルバスタチンや、β遮断薬のナドロールなど、一部の薬の血中レベルを下げる可能性があります。
- ゴールデンシール(ヒドラスチス)というハーブは、糖尿病治療薬のメトホルミンなど、多くの体内での代謝に影響を及ぼす可能性があります。
- 治療域の狭い薬(ジゴキシン、シクロスポリン、ワルファリンなど)を服用している人は、今かかっている医療機関※にハーブ系サプリメントの使用について伝えるよう、特別な注意を払う必要があります。治療域が狭いということは、その薬の量が少しでも少なすぎたり多すぎたりすると、大きな問題を引き起こす可能性があることを意味します。
- 今かかっている医療機関※に、あなたが服用・摂取しているすべての医薬品とサプリメントについて伝えることが重要です。医療機関を受診するときは、服用・摂取しているすべての医薬品とサプリメントの名前、使用頻度、使用量を書いたリストを持参しましょう。
(※補足:原文では、healthcare provider。米国では主に医療サービス等のヘルスケアを提供している病院/医師を指す。また、健康保険会社や医療プログラムを提供する施設等も含む。)
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更新日:2025年10月31日
監訳:時信亜希子(京都大学)、大野茜(国立国府台医療センター)、大野智(島根大学)
翻訳公開日:2021年3月12日
ご注意:この日本語訳は、専門家などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、当ホームページの「ご意見・ご感想」でご連絡ください。なお、国立衛生研究所[米国]、国立補完統合衛生センター[米国]、国立がん研究所[米国]のオリジナルサイトでは、不定期に改訂がおこなわれています。
当該事業では、最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください
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